内科疾患の治療について

感冒(上気道炎)・気管支炎

かぜ、咳、鼻水、長引く咳などよくみられる症状です。
咳が長引く場合、咳喘息などの喘息に準じた治療が必要な場合もあります。
鼻症状が主な場合は、副鼻腔炎の併発をみることがあり、耳鼻咽喉科での治療が必要です。

長引く咳~「咳の悪循環」からの脱出

咳でお困りの患者様はかなり多いように思います。
風邪を引いた後に咳が治らず、数週間になってしまう、また、原因がわからないのに咳が長引くケースなどです。

もともと喘息の方は、それなりの対処法がおわかりかと思いますが、特に理由がなく長引き、特に夜間に多いことがあると思います。

マイコプラズマ肺炎や百日咳、肺気腫など明らかな原因疾患がある場合もあるのですが、そうでない場合も放っておくとなかなか治りません。

最も多いのは咳喘息(ヒューヒューとしない咳のみの喘息)だと思いますが、原因は複雑な場合が多いです。
私は、そういう病態を「咳の悪循環」と説明しております。
咳がおさまれば、当然咳は治るのですが、我慢していても出てしまうのですから治りません。

このようなケースでは、気管支喘息やアレルギー性鼻炎の薬を使用し、咳のない状態をつくり、「咳の悪循環」から脱することを目指します。
「咳の悪循環」から脱することができれば、それは治ったということになります。

インフルエンザ

インフルエンザは、風邪とは異なり、発熱など全身症状が主になります。
迅速診断検査で判定出来るのは、発熱後6-8時間経過後からになります(もちろん例外もあります)。その頃を目処にご来院賜れば幸いです。

>今年度のインフルエンザ予防接種について

急性胃腸炎・ウィルス性胃腸炎

嘔気、嘔吐、下痢、発熱などの症状が出ます。
細菌性の場合は、下血などを伴うことが多いです。
それぞれに対して治療を行います。症状の強い際は点滴による補液療法も併用します。

気管支喘息

現在の主な治療法は、吸入ステロイドと抗アレルギー剤です。
それ以外にも気管支拡張剤などを併用し、良好なコントロールを目指します。

糖尿病

糖尿病は、生活習慣病の一つであり、日本では増えつつある病気の一つです。
食事療法、運動療法が重要で、その上に薬物療法を重ね、良好なコントロールを目指します。

糖尿病は、合併症を起こさないようにすることが大事です。
眼合併症、神経症、腎臓合併症が3大合併症ですが、それ以外にも大血管障害として、狭心症や脳梗塞などの原因にもなります。

糖尿病は、尿に糖が出るためそう呼ばれていますが、その本態は、血中のブドウ糖濃度が高値となることです。腎臓での再吸収のしきい値を超えることにより尿に糖が出るのです。

HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は、糖尿病のコントロールを示す良い指標です。
ブドウ糖が付着した赤血球の濃度を測定するのですが、おおよそ赤血球の寿命より、過去1-2ヶ月の血糖を平均化します。
基準値は、5.8%以下ですが、6.5%を超えると糖尿病といってよいと言われています。

6.0%以下を目指すのが目標ですが、合併症を予防する観点からは7.0%以下、また、治療強化が難しい場合は8.0%以下を目指します。
また、高齢者の場合は、それよりゆるい指標でよいと言われており、それぞれの状況に応じた治療目標が設定されます。

一般に、糖尿病においては、小血管障害(目、腎臓、神経)は、血糖コントロールが厳密であればあるほど生じにくいと言われており、HbA1cも6%を目指すべきと思います。

大血管障害(心臓や脳、大動脈など)においては、急速な血糖コントロールがその予後改善につながるとは言えず、ジレンマとなっております。

また、高齢者では、特にインスリン使用者で低血糖などによる自己が起こることにより、生命予後を短くする可能性があり、糖尿病学会でも若年者の目標値と分けております。

当院では、血糖とHbA1cは、迅速測定器があり、受診の際、速やかに説明するようにしております。

糖尿病と言われた方は、眼科の受診は必須です。
眼合併症だけは、眼科医に眼底を診てもらわないと手遅れになることがあるからです。
眼合併症は、失明の原因となることもありますので、注意が必要です。糖尿病の治療には内科医と眼科医の連携が必要となります。

花粉症・アレルギー性鼻炎・アレルギー疾患

スギ花粉をはじめ、各種アレルギー疾患の患者様に対応いたします。
血液検査でのアレルギー検査を施行し、それぞれに応じた処方を致します。
また、アナフィラキシーショックの既往の患者様にはエピペンの処方もいたします。

睡眠時無呼吸症候群(SAS-サス:Sleep Apnea Syndrome)

夜間、睡眠中に呼吸が止まり、それによって日常生活に様々な障害を引き起こす疾患です。
患者さん自身は、呼吸が止まっていることに気付かないため、家族に指摘されて気付くことが多いです。

睡眠時無呼吸症候群の場合、慢性の睡眠不足となり、日中に眠気が生じ、仕事などに悪影響を与えることがあります。
また、動脈硬化性疾患の原因になるといわれます。

当院では、自宅の夜間の呼吸状態をみる検査を実施します。
適応があれば、睡眠中にマスクを装着する「持続陽圧療法(CPAP)を使用していただきます。
また、軽度の方の場合は、マウスピースを使用していただきます。
睡眠時無呼吸症候群でお困りの方は、これにより劇的に生活の質があがるようです。

(当院では、テイジン社製、またはPHILIPS社製の製品に対し、対応しております。)